ピアノ科卒業式
コロナ渦にあって、考えさせられることが沢山あるのですが、ちょっとこの事について書いてみたくなりました。
スズキメソードピアノ科では、毎年、全国各地で卒業式が行われます。
その中で、上級生によるピアノ協奏曲の演奏があり、私は何度か、そのオーケストラの指揮を依頼されてきました。
でも、このコロナ渦のせいで、ピアノ科卒業式も形態を大幅に変えることを余儀なくされ、オーケストラとの共演はお預け状態です。
私は指揮を依頼されるより、ずっと前から、オーケストラのメンバーとして、多くの生徒さんの卒業演奏に関わってきました。
考えてみれば解る事だったはずですが、ソロを弾く生徒さんにとって、一生に一度の大イベントだったわけです。
それに気づいたのは、遅すぎると言われそうですが、指揮をするようになってからでした。ですから、私が指揮するときには、そのことをメンバーにお話しするようにしています。
音楽に携わってきて、そういう場に立ち会ってあげられる、支えてあげられることは、なんと幸せなことでしょうか。
その上、モーツァルトの音楽に出会えるわけですから。(卒業曲がモーツァルトの協奏曲と決まっていますので)
生徒さん方には、楽器演奏が上手になって頂きたい事は当然として、その幸せを解る人に育って欲しいと願っています。