生徒さんに望むこと(のひとつ)
以前、似たようなことを書いた気もしますが、大切な事だと思っていますので。
ピアノ科の卒業式で、ピアノ協奏曲のオーケストラをヴァイオリン科に依頼されることがあります。
二つほど思い出すことを書きます。
とある合奏団に依頼が来たとき、メンバーの中に参加しなかった生徒さんがいました。
折角の演奏の機会ですが、その生徒さんにとっては伴奏パートなんて御免被りたかったのでしょう。
同様の別の機会に、受験が済んだので、そのオーケストラに参加させて欲しいと申し出てくれた生徒さんがいました。
とても嬉しいお申し出でした。
楽器を演奏する立場から、色々な作曲家の協奏曲を独奏したり、交響曲や弦楽四重奏を演奏出来る事は素晴らしい経験です。
そのような意味では、協奏曲のオーケストラパートは、そういう意味での満足感を得られるものではありません。
でも人として、一生に一度のことかも知れない独奏する生徒さんのバックで弾いてあげられることは、極めて価値の高いものです。
生徒さん方には、そのような価値を感じられる人に育って欲しいと願いつつ、そのような機会を提供してあげられればと考えています。