このホームページ活用の勧め
以前、ホームページを設置して間もない頃のことです。大切な点をご理解いただいていない様子の保護者の方に、HPは見て頂きましたか?と尋ねました。
その方は、見ました、と仰いましたが、見ておられないことは明らかでした。なぜなら、その当時の内容を読んで下さっていたら、決してされないような発言のオンパレードだったからです。
詳しく聞いてみると、細かいところは見ていませんとのこと。案の定と思いました。
このHPでは、レッスン上必要な事を書いているつもりで、読んで頂いても読まなくても良いような内容では無いのですが、「見出し」と「内容」の形を取っています。読んで頂きやすい文章の書き方として、見出しだけ読んでもだいたいの内容がわかるのがベターなのでしょうが、私の文章は、その点では「悪い」文章で、内容を読んで頂かないとわかりません。
「ミニコンサートについて」という見出しだけでは、「ミニコンサートを何月何日にします」なのか「しました」なのか「ミニコンサートへの思い」なのか、はたまた「ミニコンサートの功罪」なのか全くわからないと思います。
「調弦の仕方」という見出しを読めば、調弦が出来る様になるわけでもありません。
それで、この文章の目的は、HPを細かく読んで頂いて、「ヴァイオリンのメンテナンス」や「調弦の名人」になって頂いたり、楽器の準備の仕方や、レッスンの限られた時間ではお話し尽くせない大切な情報を得たいただきたいということです。
ついでに、今日のレッスンである生徒さんにお話しした小咄(?)を書いておきます。
私のクラスの生徒さんの事では無いのですが、とある教室で、10巻も終えた生徒さんが、ある曲のレッスンの時に、完全に間違って、6巻のある曲を弾き始めました。最後まで弾いたところで、先生は「曲が違うね。」とのこと。
私には出来ないレッスンです。その時弾くべき曲はダウンから始まり、間違った曲はアップからでした。
きっと私は、アップで弾こうとした瞬間に、「それは違う」と叫んでいると思います。それは、持っているガラスのコップを落としそうになった人に「危ない」と叫ぶような一言で、計算づくの一言では無いかも知れません。
でも、間違った曲を弾く10分間は、その生徒さんの人生の中で、無駄な10分間では無いかと思います。
翌日のミニコンサートでチャイコフスキーの協奏曲全楽章を弾く生徒さんの、最後の仕上げのレッスンで、ブラームスを弾き始められて、最後まで聞いてから「曲が違うね、あっ、もう時間が無くなってしまったね、じゃあ、明日はチャイコフスキーを頼むね」
それはそれで、素敵なレッスンかも知れませんが。