生徒さん達に望んでいること(のひとつ)
鈴木先生は、ヴァイオリンの腕前もさることながら、生徒さん方が、人間として立派に育ってくれる事を願っておられました。
そのことに関連して、これまでに経験した事を書いておきます。
若干、差し支えのある内容が含まれるかも知れませんが、立派に育って欲しいとの思いからとご理解下さい。
ピアノ科では、毎年、卒業式を開催され、上級生はオーケストラとの共演で、協奏曲を演奏します。そのオーケストラは、バイオリン科、チェロ科に依頼が来ます。
言ってしまえば、「伴奏」パートを弾くことになります。
あるとき、弦楽団のメンバーでしたが、不参加の生徒さんがいました。その生徒さん方にとっては、メロディーを弾くならともかく、伴奏なんて御免被りたいとのことだったようです。
その考え方で言いいますと、オーケストラの中でも、第1ヴァイオリンは、メロディーが主ですが、第2ヴァイオリン以下は、伴奏が多いと言えます。
そんなせいでか、第1ヴァイオリンは第2ヴァイオリンより偉いと思っている人がいます。
勿論、オリンピックで金メダルは銀メダルより上位でしょう。でも、オーケストラの第1、第2はそういう事ではありません。
でないと、合唱でソプラノはアルトより偉いことになります。
とある生徒さんの事を書きます。
その生徒さんは、私のクラスでは無かったのですが、あるイベント(関西地区大会)にて、オーケストラでの参加を希望されたのですが、申し込みが締め切り日を過ぎていたせいもあり、人数の都合で第2ヴァイオリンになりました。そのことを聞いて、どうして第1ヴァイオリンでは無いのかと大泣きしたそうです。
その後、私のクラスの生徒さんとなりました。
受験で弦楽を休んでいたあと、合格の報告とともに、近いうちにあるピアノ科の卒業式に弾かせて欲しいと言ってきました。
上記の意味では、伴奏パートを、進んで喜んで弾いてくれたということです。
私は、江村クラスの生徒さん方には、メロディでも伴奏でも喜んで弾いてくれるようになって欲しいと願っています。